ベランダのリフォームの注意点

雨風や紫外線の影響を受けるベランダは、住宅の中でも劣化が進みやすい部位なので定期的なメンテナンスが必要です。また、バルコニーだった場所に屋根を付けたり、床をウッドデッキに変えたりすれば、利便性や快適性を向上させることができますが、ベランダリフォームを検討する際は様々なポイントに注意を払う必要があります。

ベランダリフォームの注意点としてまず挙げられるのは、防犯面や安全面に配慮することです。ベランダは、侵入者の隠れ場所になる可能性があるので、外部からの見通しを良くしておく必要があります。例えば、網目が細かいフェンスを導入すると、侵入者が隠れるのに最適な場所になってしまうので、細かすぎない網目のフェンスを導入して見通しを良くしておくことをおすすめします。ただし、小さな子供がいる家庭では網目を大きくし過ぎると落下などのリスクが高まるので、網目のサイズは防犯面と安全面のバランスを考慮して選択しましょう。

ベランダリフォームの際は、風通しやプライバシーを考慮することも重要です。プライバシーの観点から言えば、ある程度の目隠しは必要ですが、目隠しを重視しすぎると風通しが悪くなって室内に湿気が溜まりやすくなります。その点では木製のフェンスは、風通しを確保しつつ目隠しの役割も果たしてくれます。加えて、プライバシー面を重視したい場合には、シェードもおすすめです。シェードは外部からの視線を確実に遮ってくれますが、通気性は良好なので風通しが悪くなる心配がありません。

また、ウッドデッキの導入を検討する際は材質に注意を払いましょう。ウッドデッキに使われる素材には大きく天然木と人工木の2種類に分けられますが、天然木は木が持つ温もりを感じられる一方で、腐りやすい素材でもあるので注意が必要です。一方の人工木は木の質感を感じられないというデメリットがありますが、腐りにくく長期間使用できるというメリットがあります。どちらの素材にもメリット・デメリットがあるので、どちらを選択すべきとは一概には言えませんが、木の温もりを重視するのか、長期間使用できるという機能性を重視するのかでどちらを選択するか判断しましょう。

さらに、ベランダの増設リフォームを検討する際に注意したいのが建築確認申請です。建物所在地が防火地域・準防火地域内である場合や、10㎡を超える増築を行う場合は、工事前に建築確認申請の手続きを済ませなければなりません。申請手続きはリフォーム会社に代行してもらうことが可能ですが、その場合は15?25万円ほどの申請代行費用がかかるので、この費用を考慮して予算を立てておくのがポイントです。