フローリングのリフォームのポイント

フローリングは掃除の手間がかからない、ダニが発生しにくいといったメリットがあることから住宅の床材の主流となっていますが、経年劣化による傷みや色褪せを避けることはできません。傷みや色褪せが目立つ場合、リフォームを検討する必要があります。フローリングのリフォームには、大きく張り替えと重ね張りの2種類の工法があります。

張り替えは、既存の床を剥がした上で新しいフローリング材を張っていく工法です。下地から一新するので、床鳴りや床のへこみなどの問題が解消されるとともに、下地の高さを調整することで隣の部屋や廊下との段差を解消してバリアフリー化することも可能です。しかし、張り替えは大がかりな工事となるので、費用が高くなる傾向があり、工期も長くなります。

一方の重ね張りは、既存の床の上から新しいフローリング材を張っていく工法です。既存の床を撤去しないので費用・工期ともに抑えることができますが、下地の問題によって引き起こされる床鳴りなどを解消することはできません。加えて、若干ではあるものの床が高くなるので、隣の部屋や廊下との段差が生じるとともに、ドアが開閉できなくなる恐れがあります。
ただし、ドアを外して下部を削れば問題なく開閉できるようになります。

このように、張り替えと重ね張りにはそれぞれメリット・デメリットがあるので、費用や工期、床鳴りなどの有無によって適切な工法を選択することがポイントとなります。また、フローリングには大きく複合フローリングと無垢フローリングの2種類があり、リフォームの際はそれぞれの特徴を理解した上で自分たちに合ったものを選択しましょう。

複合フローリングは、薄い木材を張り合わせた床材で、反りや歪みが生じにくいというメリットがあります。加えて、品質が安定しており、防音や断熱など様々な機能が付属しているものが多くあります。価格の幅も広く、手ごろな費用で導入できる製品も多いですが、樹脂系の塗装を表面に施されているケースが大半であり吸湿性が低いというデメリットがあります。その他にも、経年劣化で塗膜が劣化して剥げてしまう、木の質感や温もりを感じにくいといったデメリットもあるので注意が必要です。

一方の無垢フローリングは、木材を一枚板に切り出した床材です。木材が持つ質感や温もりを感じられるとともに、時間経過に伴う色合いの変化が楽しめるというメリットがあります。また、一枚板の床材なので傷が目立ちにくく、吸放湿性が高いというメリットもあります。しかし、価格は高めで、反りや割れが起こりやすいというデメリットがあるので注意が必要です。